「最近、返事が『別に』ばかり」「話しかけても、目が合わない」
小学校の高学年ごろから、そんなわが子の変化にドキッとしていませんか。
この記事は、はじめての思春期(思春期の入り口=プレ思春期)にさしかかった子どもとの関わり方に迷っているママ・パパに向けて書きました。
この時期の子どもの心で何が起きているのか・親がやりがちなNG3つ・親子の絆を深める5つの心得・年齢別の「言いかえフレーズ」早見表・よくある質問5つまで、まとめてお伝えします。
あわせて、家庭の土台づくりは「10歳の壁を乗り越える家庭の安全基地のつくり方」、きょうだいがいるおうちは「上の子を満たしてきょうだいのバランスを整える5つのコツ」も読んでみてください。
3本そろえると、思春期の前に「家庭・親子・きょうだい」の3つの土台が整いますよ。
思春期まわりの3本セットで「家庭・親子・きょうだい」の土台を整える
- 【家庭の土台編】「10歳の壁を乗り越える家庭の安全基地のつくり方」
- 【親子関係編】この記事:はじめての思春期を親子の絆に変える5つの心得
- 【きょうだい編】「上の子を満たしてきょうだいのバランスを整える5つのコツ」
なぜ「はじめての思春期」が親子関係の分かれ道なの?
はじめての思春期は、だいたい小学校高学年(9〜12歳)から中学生にかけての時期です。
この時期、子どもの「自分」という気持ちがぐっと強くなり、親から少しずつはなれはじめます。
これまで「親の言うことは正しい」と思っていた子が、「なんで?」「いやだ」「うるさい」と返すようになるんですよね。
でもこれは、反抗ではありません。
「自分の考えを持てるようになった」という、成長そのものなんです。
ここで親が力で押さえこもうとすると、13〜18歳の本格的な思春期に入ったとたん、会話がぱったり止まってしまうことがあります。
反対に、この時期に「あなたは、自分の考えを持った1人の人」として向き合うと、子どもは「親は自分を大切にしてくれる」と感じます。
すると、本格的な思春期に入っても、困ったときに親に相談できる関係が続きやすくなります。
つまり、はじめての思春期は「親子関係を作り直せる、大事なチャンス」ということです。
小さいころのしつけに自信がなくても、ここからやり直せますよ。
くわしくは「しつけの本質は理想の押しつけより自立のサポート」も参考にしてください。
いちばん大事なこと:はじめての思春期の「反抗」は、自分の考えが育ってきたサイン。親が「1人の人」として向き合えば、本格的な思春期も親子の絆で乗りこえられます。
親がやりがちなNG3つ
NG1:言い返しを「生意気」と押さえこむ
子どもの意見に「口答えするな」「生意気言わないの」「だれのおかげで生活できてると思ってるの」と返してしまうこと、ありますよね。
でも、これは育ちはじめた「自分の考え」をつみ取ってしまう、いちばん避けたい対応です。
子どもは「家では自分の意見を言っちゃいけないんだ」と覚えてしまいます。
そして本音を、SNSや友だち、親以外の大人にだけ話すようになっていきます。
くわしくは「反抗期を味方に!親が取るべき対応策」も参考にしてください。
NG2:大きすぎる期待で「理想の子」を演じさせる
「勉強もスポーツもがんばってほしい」「生徒会に入ってほしい」「塾に通ってほしい」。
親の理想をそのまま子どもにかぶせると、子どもは「期待にこたえられない自分はダメだ」と感じてしまいます。
つまり、自分に自信をなくしてしまうということです。
この時期にいちばん大切なのは、「どんなあなたも大好きだよ」を言葉と態度で伝えることです。
くわしくは「『いい子』への期待を手放す5つのコツ」をどうぞ。
NG3:できていないところばかり指摘する
「また忘れ物?」「なんで宿題やってないの」「部屋を片づけなさい」。
こんな言葉ばかりが続くと、子どもは「家は責められる場所だ」と感じてしまいます。
目安は、5回ほめて、1回注意するくらいの割合です。
くわしくは「子どもの自信を育てるほめ方5つのコツ」と「やる気を引き出す声かけ」も参考にしてください。
はじめての思春期を親子の絆に変える5つの心得
1. 子どもの「いいところ」を1日3つ、言葉にして伝える
「どうしたら、子どもは親を好きでいてくれるんだろう」
その答えは、まず親が「あなたが好きだよ」を言葉で見せることです。
1日3つ、子どものいいところを見つけて、言葉にする習慣をつくってみてください。
「宿題、自分から始めたね」「妹にやさしくしてくれてありがとう」「今朝、自分で起きられたね」。
コツは、具体的に・したことを切り取って・短くです。
これは「いい子だから好き」ではなく、「どんなあなたも大切」というメッセージになりますよ。
2. 子どもが喜ぶことを、親のほうからしてあげる
「もう大きいから、手をかけなくていい」ではありません。
「あなたの喜ぶ顔を見るのがうれしい」という気持ちで接してみてください。
好きなアニメを一緒に見る、リクエストの料理を作る、習い事の送り迎えをいやがらない、好きなマンガを買ってあげる。
こうした小さな「うれしい」の積み重ねが、「家族は自分を大切にしてくれる場所」という気持ちを育てます。
これは甘やかしではなく、信頼の貯金です。
くわしくは「親の愛情を5つの方法で届ける」も参考にしてください。
3. 期待をいったん手放して「ありのまま」を受け止める
勉強・スポーツ・生活習慣についての「もっとできるはず」「なんでこれもできないの」は、いったんお休みにしましょう。
成長のスピードは、一人ひとりちがいます。
今できていることに目を向けて、そこをほめる見方に切りかえてみてください。
失敗したときは、「失敗は成長のチャンスだよ」「次はどうしたら忘れないか、一緒に考えよう」と、落ち着いて話します。
これだけで、子どもの表情がふっとやわらぎますよ。
くわしくは「ありのままを受け止める5つのコツ」をどうぞ。
4. 「失敗を見守る」を意識して練習する
テストの点が悪かった、忘れ物をした、友だちとケンカした。
そんなとき、すぐに助け舟を出さず、子どもが自分で解決する余地を残してあげましょう。
「どうする?」「何か手伝えることある?」と聞いてから動くのがコツです。
親が先回りして解決し続けると、子どもは失敗から学ぶチャンスをなくしてしまいます。
これは突きはなすことではなく、信じているからこその「見守り」です。
くわしくは「自分でできる力を育てる待ち方」と「自立へ導くサポートの線引き」も参考にしてください。
5. 親も「変わっていい」と決める
「子どもが変われば家がよくなる」ではなく、「親が変わると、子どもも変わる」のが思春期の子育てです。
怒らない・期待しすぎない・正論をかぶせない。
この3つを、まず親が意識してみてください。
「パパもママも変わっていくから、一緒にやっていこうね」と素直に伝えると、子どもは「親も完ぺきじゃない、がんばっているんだ」と感じます。
これが、対等な親子関係への入り口になりますよ。
くわしくは「自分の親との関係をいやす5つの方法」も参考にしてください。
思春期の入り口から本番まで:年齢別「言いかえフレーズ」早見表
| 年齢 | 言わないようにしたいNGフレーズ | かわりに伝えたいフレーズ |
|---|---|---|
| 9〜10歳 | 「もう大きいんだから」「お兄ちゃん/お姉ちゃんなんだから」 | 「どう感じた?」「どうしたい?」「話を聞きたいな」 |
| 10〜11歳 | 「口答えするな」「生意気言わないの」 | 「そういう考え方もあるね」「教えてくれてありがとう」 |
| 11〜12歳 | 「なんでこれもできないの」「ほかの子はできてる」 | 「あなたなりにがんばってるね」「一緒に考えよう」 |
| 12〜13歳 | 「そんな態度どうかと思う」「だれのおかげで」 | 「今は話したくない気分なんだね」「また話したいときで大丈夫」 |
| 13歳〜(本格的な思春期) | 「将来どうするの」「勉強しなさい」「スマホやめなさい」 | 「何かあったら言ってね」「応援してるよ」「信じてる」 |
よくある質問
Q1. 反抗がひどくて、心得どおりにできる気がしません
完ぺきにやろうとしなくて大丈夫です。
「今日は10回怒ったけど、1回だけ言いかえられた」を成功と数えるのがコツです。
親の言葉が少しずつ変わっていく様子を、子どもはちゃんと見ています。
完ぺきでなくても「がんばってくれている」と感じれば、子どもも変化を受け入れてくれますよ。
くわしくは「怒りスイッチをオフにする5つのコツ」も参考にしてください。
Q2. 小さいころに甘やかしてしまい、今になって手がかかります
はじめての思春期は、しつけをやり直せる大事なチャンスです。
どなるのではなく、おだやかに、くり返し伝えましょう。
「くつをそろえようね」「ありがとう・ごめんなさいを言おうね」。
10歳でも、根気よくくり返せば習慣になります。
力ずくではなく、話し合って納得してもらうことを大切にしてください。
くわしくは「しつけの本質は理想より自立のサポート」をどうぞ。
Q3. パパとママで関わり方がちがうと、子どもは混乱しませんか?
役割を分けるのはOKです。
ただし、大事な考え方の「根っこ」は夫婦でそろえておきましょう。
たとえば、パパは話を聞く係、ママは生活面の係と分けつつ、進路やおこづかいのルールは先に夫婦で話し合っておきます。
子どもの前で意見が割れると、子どもは「どっちが本当?」「ケンカの原因は自分?」と不安になります。
夫婦での話し合い方は「夫婦で育児方針をすり合わせる5つのコツ」を参考にしてください。
Q4. 共働きで時間がないとき、最低限やりたいことは?
「毎日のあいさつと短い会話」と「週末の1時間の1対1タイム」、この2つだけは続けてみてください。
大事なのは、長さより続けることです。
毎日1分でも目を見て話すほうが、週末にまとめて3時間より心に届きます。
仕事で会えない日は、夜に5分電話するだけでも大丈夫ですよ。
くわしくは「短い時間で深まるふれ合い5つ」と「共働きで両立する5つの伝え方」も参考にしてください。
Q5. もう親子関係が冷えこんでいます。どこから始めれば?
最初の一歩は、親から謝ることです。
「最近、怒りすぎていたね、ごめん」「あなたの話、もっと聞きたいと思ってるよ」。
親が自分のまちがいを認めて謝ると、子どもは「親も変わろうとしている」と感じます。
これは親の立場を弱くすることではなく、信頼を取りもどすための一歩です。
くわしくは「親子関係をいやす5つの方法」と「ありがとう・ごめんねの力」を参考にしてください。
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口数が減ってきた時期の「親子の会話のきっかけ」づくりに役立つ、わが家で実際に使ってよかったアイテム👇
・カードゲーム「言いカエル」(5歳〜大人・家族で表現力あそび)
・カードゲーム「ミッケ!どこにいるかな?」
・壁に貼れるホワイトボードシート(家族の伝言板に)
・印刷できる子ども用インスタントカメラ
・講談社の動く図鑑MOVE 7冊セット
その他の育児グッズは楽天ROOM(papasuta-room)にまとめています。
まとめ:今日から始める1つだけ
まず避けたいNG3つ
- 言い返しを「生意気」と押さえこまない
- 大きすぎる期待で「理想の子」を演じさせない
- できていないところばかり指摘しない
親子の絆に変える5つの心得
- 子どもの「いいところ」を1日3つ、言葉にして伝える
- 子どもが喜ぶことを、親のほうからしてあげる
- 期待をいったん手放して「ありのまま」を受け止める
- 「失敗を見守る」を意識して練習する
- 親も「変わっていい」と決める
今日からまず1つ:子どものいいところを見つけたら、その場で・短く・具体的に言葉にしてください。「〇〇してくれてうれしい」「〇〇できててすごいね」。たった3秒の言葉が、はじめての思春期の親子関係をあたたかくします。
はじめての思春期は、親子関係を作り直せる大事なチャンスです。
家庭の土台は「10歳の壁を乗り越える家庭の安全基地のつくり方」、きょうだいのケアは「上の子を満たしてきょうだいのバランスを整える5つのコツ」とあわせて読んでみてください。
親が少し変わるだけで、子どもも必ず変わっていきますよ。
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