「うちの子、友だちと遊ばずにタブレットばかり」
「放課後はすぐ家に帰ってきて、ひとりで過ごしている」
「ひとり遊びは得意だけど、みんなで遊ぶのは苦手みたい」
そんなふうに、少し心配になっているパパ・ママはいませんか?
この記事は、子どもの「人とうまく関わる力」を、ふだんの友だち遊びの中で育てたいパパ・ママに向けて書きました。
友だち遊びで子どもが何を学んでいるのか・親がやりがちなNG3つ・親ができる5つのサポート・年齢別の早見表・よくある質問7つまで、まとめてお伝えします。
先に結論を言うと、人と関わる力は「教えて身につく」ものではありません。
友だちと遊んで、ぶつかって、仲直りする中で、少しずつ育っていくものです。
小学生の友だち関係への関わり方は「小学生の友人関係 5つの親の心得」、自立をうながす関わり方は「子どもの自立を促す親のサポート法5つ」もあわせて読むと、よりイメージしやすくなります。
子どもの「人と関わる力」を育てるシリーズ(3本)
- 【友だち関係編】小学生の友人関係5つの親の心得|学年別・トラブル・SNS時代の関わり方
- 【友だち遊び編】この記事:社会性は友達遊びで育つ5つの親のサポート
- 【親のサポート編】子どもの自立を促す親のサポート法5つ|手を出しすぎずに自立のバトンを渡す
なぜ「友だち遊び」が、人と関わる力を育てるいちばんの場所なのか
ゆずり合う、順番を待つ、自分の気持ちを言葉にする、ケンカしても仲直りする。
こうした力は、ひとりで練習しても、なかなか身につきません。
友だちと実際に関わる中で、少しずつ自分のものになっていきます。
心理学では、これを「人との関わりの中で育った力が、あとから自分の中に根づく」という考え方で説明しています(ヴィゴツキーという研究者の考え方です)。
つまり、人と関わる力は、友だちとの遊びの場で生まれて、あとからその子の力として定着するということです。
ところが今の子どもたちは、自由に遊ぶ時間が昔より減っていると言われています。
習い事・宿題・スマホやゲームで、放課後の時間がうまってしまうんですね。
だからこそ、親が少し意識して「遊ぶ時間」と「遊ぶ場所」を用意してあげることが大切です。
友だち関係のくわしい話は「小学生の友人関係」、生活リズムの整え方は「子どもの早寝早起き」も参考にしてください。
大事なポイント:人と関わる力は「友だちと関わる場」で生まれて、あとから自分の力になる。今の子どもは自由に遊ぶ時間が減りがちなので、親が意識して遊びの時間と場所をつくってあげることが大切。
親がやりがちなNG3つ
NG1:遊びより習い事・宿題をいつも優先させる
「遊びより勉強」「習い事のほうが役に立つ」と、遊びをいつも後回しにしていませんか?
そうすると、人と関わる力が育つ場が少しずつ消えていきます。
勉強はあとからでも取り戻せます。
でも、幼児期〜小学生のうちに友だちと遊んで身につける力は、その時期だからこそ育ちやすいものです。
くわしくは「自立を促す親のサポート」も参考にしてください。
NG2:友だちとのトラブルを、大人がすぐに解決してしまう
ケンカや仲間はずれ、ちょっとした誤解に、大人がすぐに入っていませんか?
大人が先に解決すると、子どもは「自分で仲直りする」練習のチャンスを失ってしまいます。
ケンカは、人との関わり方を学ぶいちばんの教材です。
ケガや大きな危険がないかぎりは、まず子どもに任せてみるのが基本です。
くわしくは「小学生の友人関係」と「失敗する経験の大切さ」も参考にしてください。
NG3:「オンラインで友だちとゲームしているから大丈夫」と考える
オンラインゲームでの交流にも、よいところはあります。
ただ、顔の表情や身ぶり、相手との距離感などは、画面ごしではなかなか学べません。
つまり、オンラインの交流と、顔を合わせて遊ぶことは別のものということです。
オンラインはオンラインで楽しみつつ、顔を合わせて遊ぶ時間は別に確保してあげましょう。
くわしくは「親子のちょうどいい距離感」も参考にしてください。
友だち遊びで人と関わる力を育てる、親の5つのサポート
1. 遊ぶ時間を、予定表にあらかじめ入れておく
放課後や週末は、習い事や宿題でうまりがちです。
そこで、週に3時間くらいを目安に「友だちと顔を合わせて遊ぶ時間」を、先に予定に入れてしまいましょう。
公園に集まる、友だちを家に呼ぶ、友だちの家に行く、近所でみんなで遊ぶ、どれでも大丈夫です。
予定表に「遊び」と書いておくだけで、ぐっと確保しやすくなりますよ。
朝の時間の使い方は「子どもの朝の支度をラクにするコツ」も参考にしてください。
2. 年上・年下の子とも遊べる場をつくる
同じ学年の子だけでなく、年のちがう子と遊ぶ機会もつくってみましょう。
近所のお兄さん・お姉さんや、年下の子と遊ぶと、「教える・教わる」「ゆずる・お願いする」「引っぱる・ついていく」など、いろいろな役割を体験できます。
同い年だけでは味わえない経験が、子どもの幅を広げてくれます。
きょうだいとの関わりは「きょうだいを平等に育てるコツ」も参考にしてください。
3. 大人が決めない「自由な遊び」を大切にする
習い事やチームのスポーツも、もちろん役に立ちます。
でも、人と関わる力がいちばん育つのは、子どもたちが自分でルールを決めて遊ぶ「自由な遊び」です。
「何して遊ぶ?」「ルールはどうする?」「もめたらどうする?」
この話し合いそのものが、人と関わる力の練習になっているんですね。
くわしくは「失敗する経験の大切さ」も参考にしてください。
4. 親は少しはなれたところから見守る
遊び場では、親は少しはなれたところから見守るのが基本です。
ケンカやトラブルが起きても、ケガ・大きな危険・ひどいいじめでなければ、すぐには入りません。
人と関わる力は、大人が見ていないところでこそ育っていきます。
子どもたちの力を信じて、待ってあげてくださいね。
くわしくは「自立を促す親のサポート」と「手助けより見守りのサポート」も参考にしてください。
5. 家に帰ったら、遊びを一緒にふり返る
遊びから帰ってきたら、「今日どんなことがあった?」「もめたりした?」「どうやって仲直りしたの?」と聞いてみましょう。
話しているうちに、子どもは自分の関わり方を、少しはなれたところから見られるようになります。
ここで大事なのは、アドバイスより質問です。
「こうすればよかったのに」は、ぐっとこらえてくださいね。
聞き方のコツは「親が聞くことから始める子育て」と「子どもの本音を引き出す聴き方」も参考にしてください。
年齢別「友だち遊びで育つ力」早見表
| 年齢 | 遊びで育つ力 | 親のサポート |
|---|---|---|
| 2〜3歳 | 「となりで別々に遊ぶ」(平行遊び)・順番を待つ・物の貸し借り | 公園・子育てサロンへ・無理にからませず、見ているだけの時間も大切に |
| 4〜5歳 | 「一緒に遊ぶ」ルールづくり・役割分担・ケンカと仲直りの基礎 | 園のお友だちと家で遊ぶ機会を・小さなケンカは見守る |
| 6〜9歳 | 「ルールのある遊び」(鬼ごっこ・ドッジボール・かくれんぼ)・グループができる | 放課後の自由時間を確保・近所の遊び場を確認・少しはなれて見守る |
| 10〜12歳 | 「親友」との深い友情・秘密の共有・気持ちのやりとり | 親友との時間を大切に・SNSのルールを家族で話し合う・聞く姿勢を保つ |
| 13歳〜 | 「考え方のちがい」を受け入れる・まわりに流されない力・恋愛の芽生え | ひとりの大人として接する・考え方を話し合う・必要なときだけ手を貸す |
よくある質問
Q1. 近所に友だちがいない・遊び場がないときは?
児童館・図書館・子育てサロン・公園など、子どもが集まる場所を使ってみましょう。
習い事を1つ減らして、そのぶん遊び場に行く時間にするご家庭も増えています。
「友だちを呼んでいいよ」と、家を遊び場として開くのもおすすめです。
くわしくは「小学生の友人関係」も参考にしてください。
Q2. みんなで遊ぶのが苦手な子は、どうすればいい?
もともとおとなしいタイプの子には、大人数より「1対1でじっくり遊ぶ」ほうが合うこともあります。
無理に集団に入れず、気の合う1〜2人の友だちと遊べるように手伝ってあげましょう。
気の合う相手と深く遊ぶほうが、人と関わる力がよく育つことも多いんですよ。
くわしくは「その子のペースを大切にする接し方」も参考にしてください。
Q3. 友だちの家・自分の家で遊ぶときの注意点は?
「時間」「おやつ」「手みやげ」「連絡」のことは、先に親同士で話しておくと安心です。
たとえば「5時にむかえに行きます」「おやつは家で食べてきます」「〇日はどうですか?」などですね。
おたがいの親が安心できる関係をつくることが、長く仲よく遊べるコツです。
夫婦での話し合い方は「夫婦でしつけの方針をそろえるコツ」も参考にしてください。
Q4. オンラインゲームでの交流も、人と関わる力になりますか?
なる部分と、ならない部分があります。
チャットや声で協力してプレイするのは、人と関わる練習の一部になります。
ただ、表情や身ぶりを読むこと、顔を合わせてもめごとを解決することは、なかなか経験できません。
顔を合わせて遊ぶ時間と、上手に組み合わせるのがおすすめです。
くわしくは「親子のちょうどいい距離感」も参考にしてください。
Q5. 年上・年下の子と遊べる場は、どうつくる?
近所の集まり、地域のお祭りや行事、親同士のつながり、年齢をまぜたキッズイベントなどを使ってみましょう。
マンションや町内会のイベントも、年のちがう子と出会えるよい機会です。
くわしくは「きょうだいを平等に育てるコツ」も参考にしてください。
Q6. 友だちが少なくて心配です。
大切なのは友だちの「数」ではなく、1人でも心を許せる相手がいるかどうかです。
気の合う友だちが1〜2人いれば、人と関わる力は十分に育ちます。
「友だちが多い=人づきあいが上手」というわけではないので、安心してくださいね。
くわしくは「自分らしい育児」も参考にしてください。
Q7. 友だちと遊ぶのをいやがるときは?
まずは「どこがいやなの?」「何かあった?」と、やさしく聞いてみましょう。
もめごとがあった、苦手な子がいる、人と遊ぶと疲れてしまうなど、理由はいろいろです。
無理に遊ばせず、別の遊び場や相手を探したほうがよいこともあります。
聞き方のコツは「親が聞くことから始める子育て」も参考にしてください。
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まとめ:今日から始める1つだけ
まずはこの3つをやめてみる
- 遊びより習い事・宿題をいつも優先させる
- 友だちとのトラブルを、大人がすぐに解決してしまう
- 「オンラインで遊んでいるから大丈夫」と考える
友だち遊びで人と関わる力を育てる5つのサポート
- 遊ぶ時間を、予定表にあらかじめ入れておく(週3時間が目安)
- 年上・年下の子とも遊べる場をつくる
- 大人が決めない「自由な遊び」を大切にする
- 親は少しはなれたところから見守る
- 家に帰ったら、遊びを一緒にふり返る
今日からまず1つ:子どもの今週の予定に「友だちと遊ぶ時間」を1コマ入れる。これだけで、人と関わる力が育つチャンスがぐっと増えます。
人と関わる力は、教えこんで身につくものではありません。
友だちと遊んで、ぶつかって、仲直りする中で育っていくものです。
遊ぶ時間をつくる、年のちがう子と遊ぶ場をつくる、自由な遊びを大切にする、少しはなれて見守る、家でふり返る。
この5つを続けていけば、子どもの「人と関わる力」「気持ちを伝える力」「がまんする力」は、ちゃんと育っていきます。
小学生の友だち関係への関わり方は「小学生の友人関係5つの親の心得」、自立をうながす関わり方は「子どもの自立を促す親のサポート法5つ」もあわせて読んでみてくださいね。
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