【完全版】子どもの言葉遣い・マナーを育てる親の実践術5つ|親が見本になる声かけと年齢別の取り組み方

「子どもの言葉が乱暴で気になる」「マナーを教えたいのに、言うと反発される」。

そんなふうに悩んでいませんか。

言葉遣いやマナーは、教えれば教えるほど身につかない、不思議な分野です。

この記事は、子どもの言葉遣いやマナーに悩むあなたへ向けて書きました。

じつは、子どもの言葉とマナーは「教える」のではなく「日常で見せる」ことで身につきます。

この記事では、親が見本になる5つの実践術と、年齢別の取り組み方をまとめました。

読み終わるころには、「がんばって教えなくてもいいんだ」と、少し気がラクになっているはずです。

社会性の入口の時期(2〜3歳)は2歳半〜3歳の子育て5つの関わり方、小学生の友だち関係は小学生の友人関係を見守る親の心得と合わせて読むと、子どもの社会性を少しずつ育てていけますよ。

社会性とコミュニケーションの育て方シリーズで「子の社会性を少しずつ伸ばす」

目次

なぜ言葉遣いとマナーは「教える」より「見せる」が効くの?

子どもは、親の毎日の言葉や行動を見て、まねして覚えていきます。

「ありがとうって言いなさい」「丁寧な言葉を使って」と指示しても、なかなか身につきません。

でも、親がふだんから「ありがとう」「お願いします」と言っている家庭では、子どもも自然にその言葉を使うようになります。

これは、親のまねをして身につく学び方です。

心理学では「モデリング」と呼ばれています(お手本を見て覚えること、という意味です)。

とくに、小さいころから小学校の低学年くらいまで、強く働きます。

ここで大事なのは、親が完ぺきである必要はない、ということです。

むしろ、親が言いすぎてしまったときに「ごめんね、きつい言い方だったね」と直す姿のほうが、子どもには大きな学びになります。

「完ぺきなお手本」より「間違えても直せるお手本」を見せるのが、長続きする秘けつなんです。

指示とお説教ばかりだと、子どもは反発して、かえって乱暴な言葉を使うようになります。

核心:言葉遣い・マナーは「教える」のではなく「日常で見せる」のが効きます。親も間違えますが、直す姿を見せれば十分です。


親がやりがちな3つのNG例

NG1:乱暴な言葉に過剰に反応して叱り続ける

子どもが「うざい」「死ね」などの乱暴な言葉を使ったとき。

「ぜったいダメ!」と全力で叱り続けてしまいがちですよね。

でも、これは逆効果になることがあります。

子どもは「この言葉を使うと、親が強く反応する」と学んでしまうんです。

すると、親の気を引くために、わざと使うようになります。

乱暴な言葉は、強い反応が返ってくるほど、くり返されやすくなります。

あえて大きく反応せず、「うちでは使わない言葉だよ」と淡々と伝えるほうが効果的です。

NG2:親自身が乱暴な言葉を使っていることに気づかない

「早くしろよ」「うるさい!」「面倒くさい」。

親がふだん使っているこうした言葉を、子どもは確実にまねします。

子どもに「きれいな言葉を使って」と求める前に、まず自分の言葉を振り返ってみましょう。

一度、自分の話し方を録音して聞いてみるのがおすすめです。

意外と、乱暴な言葉が口ぐせになっていることは多いものです。

気づくこと自体が、改善の半分なんです。

NG3:人前で恥をかかせる形でマナーを教える

お店や祖父母の前で「ほら、ちゃんと挨拶しなさい!」と大きな声で言う。

これをやると、子どもは恥ずかしくて、よけいに縮こまってしまいます。

マナーを教えるなら、その場で注意するより、家で前もって伝えるのが原則です。

事前に「お店では小さい声でお話ししようね」と伝えておきましょう。

そして帰ってから「今日は小さい声で話せてたね」と振り返る。

このほうが、ずっと子どもの心に残ります。


親の実践術5つ

1. 「ありがとう」「お願いします」を親が惜しまず使う

家族の間でも「ありがとう」「お願いします」「ごめんね」を当たり前に使う。

そんな家庭では、子どもの言葉遣いが自然に丁寧になっていきます。

お皿を運んでくれた、着替えてくれた、寝てくれた。

どんな小さなことでも「ありがとう」を伝えてみてください。

家族の間で雑な言葉を使わないことが、いちばんの言葉遣い教育です。

「よその人には丁寧、家族には雑」が、じつは一番よくないお手本になります。

2. 子どもの言葉を「正しい言い方」でそっと返す

子どもが「うるさいなー」と言ったとします。

そんなときは「うるさかったね、静かにしてほしかったんだね」と返してみてください。

気持ちを受け止めながら、正しい言い方をそっと見せてあげるんです。

「めっちゃ嬉しい!」には「すごく嬉しいね!」と返す。

否定せずに、正しい言葉を返すだけで、子どもは自然に言葉を整えていきます。

「そんな言い方ダメ!」より「こう言うといいよ」のほうが、ずっとよく効きますよ。

3. マナーは「なぜそうするの?」を一緒に考える

「お辞儀しなさい」「ありがとうを言いなさい」と指示する。

それよりも「なんでお辞儀するんだろうね?」と一緒に考えるほうが身につきます。

「相手に気持ちを伝えるためだね」。

「大切にしてくれた人には、お返ししたくなるね」。

こんなふうに「なぜ」を子どもと分かち合うと、形ではなく心が育ちます。

自分も相手も大切にする伝え方は、子の伝える力と協調性を育てる5つのコツも参考になりますよ。

4. 親が間違えたら「直す姿」を見せる

親が子どもに感情的になって、言いすぎてしまうことってありますよね。

そんなときは「さっきの言い方、きつかったね、ごめんね」と伝えてみてください。

この直す姿が、じつは最高のマナー教育になります。

「親も間違える」「間違えたら謝る」。

これを見せることで、子どもは「失敗しても立て直せる人」のお手本を学びます。

完ぺきな親より、直せる親のほうが、子どものマナーを育てるんです。

5. 「家のルール」を3つだけ決めて守る

マナーをあれもこれも教えると、子どもは混乱して何も身につきません。

そこで、家の大事なルールを3つだけに絞りましょう。

その3つだけは、しっかり守る形にします。

たとえば「家族にもありがとうを言う」「食事中はスマホを見ない」「人を傷つける言葉は使わない」。

シンプルで、ぶれないルールが、子どもの中で「うちの決まり」として根づきます。

ルールが多すぎると、結局どれも守られなくなってしまいます。


年齢別の取り組み方

年齢 大事にすること 具体的な取り組み
0〜2歳 親の語りかけをたっぷり 親が「ありがとう」を1日10回以上使う/絵本の読み聞かせ
3〜5歳 挨拶と基本マナーを身につける 「いただきます」「ごちそうさま」を家族で/前もって伝えて、あとで振り返る
6〜9歳 場面ごとの使い分け 先生・友だち・大人、それぞれの言い方を一緒に話し合う
10〜12歳 乱暴な言葉への対応 大きく反応せず家のルールを再確認/SNSの言葉も話し合う
13歳〜 大人としての言葉遣い 場面に合わせた敬語/マナーの基本/親も対等な言葉遣いで

よくある質問

Q1. 「死ね」「うざい」を保育園や学校で覚えてきます

保育園や幼稚園のころに乱暴な言葉を覚えてくるのは、ごく正常な育ちです。

強く反応すると逆効果になります。

「うちでは使わない言葉だよ」と短く伝えてみてください。

そして、なぜその言葉を覚えてきたのか、聞いてみましょう。

「友だちが使ってた」「かっこいいと思った」など、理由があるはずです。

言葉の後ろにある気持ちに目を向けて、家の言葉のルールを確認し直す。

それだけで、半年から1年で消えていくことがほとんどです。

Q2. 挨拶ができない子に、どう教えればいい?

挨拶は、親がお手本を見せ続けるだけで身につきます。

子どもに「挨拶しなさい!」と求める前に、親が近所の人や店員さん、先生に元気よく挨拶する姿を見せましょう。

子どもは、3〜6か月でまねし始めます。

恥ずかしがって挨拶できない時期があるのも、ふつうのことです。

そんなときは、代わりに親が「◯◯くん、よろしくお願いします」と言ってあげれば大丈夫。

プレッシャーをかけないのが、いちばんのコツです。

Q3. 食事中のマナーが悪くて、毎日叱っています

食事のマナーは、まず「家族の食卓を楽しくする」のが先決です。

叱り続けると食事が苦しい時間になり、マナーどころか食欲まで落ちてしまいます。

テレビやスマホを切って、親が美味しそうに食べる。

「いただきます」を家族でそろえて言う。

「これ美味しいね」という会話を増やす。

楽しい食卓が当たり前になれば、マナーも自然と育っていきます。

叱るのは、年に数回までに抑えましょう。

Q4. 思春期になって、まったく言うことを聞きません

思春期に「親の言うことを聞かない」のは、健全な育ちのサインです。

言葉遣いの細かい指摘はやめて、家の大事なルール3つに絞りましょう。

たとえば「家族にも嘘をつかない」「人を傷つける言葉は禁止」「話しかけるドアは閉めない」。

うるさく言うほど反発するのが、思春期の特ちょうです。

ほどよい距離を保ちながら、親自身の言葉遣いを見せ続ける。

これが、いちばん効果的な関わり方です。

Q5. 夫(妻)の言葉遣いが悪くて、子どもにうつります

これは、夫婦でしっかり話し合うべき大切なテーマです。

子どもの前で、相手の言葉遣いを責めるのはぜったいにやめましょう。

子どもが見ていないときに、そっと提案するのがコツです。

「子どもに影響するかもしれないから、家ではこの言葉だけ気をつけようね」。

伝え方は、夫婦で育児方針をすり合わせる5つのコツの「わたしメッセージ」が参考になります。

子どもの前では二人とも気をつける、を共通のルールにしてください。


まとめ:今日から始める1つだけ

まずNG3つを避ける

  • 乱暴な言葉に、過剰に反応して叱り続けない
  • 親自身の言葉遣いを、棚に上げない
  • 人前で恥をかかせる形で、マナーを教えない

親の実践術5つ

  • 家族の間で「ありがとう」「お願いします」を惜しまず使う
  • 子どもの言葉を「正しい言い方」でそっと返す
  • マナーは「なぜそうするの?」を一緒に考える
  • 親が間違えたら「直す姿」を見せる
  • 「家のルール」を3つだけ決めて守る

今日からまず1つ:今日、配偶者に「ありがとう」を3回、子どもに「ありがとう」を3回、意識して言ってみてください。家族の間の「ありがとう」が当たり前になるだけで、子どもの言葉遣いは自然に整っていきます。

言葉遣い・マナーは「教える」のではなく「日常で見せる」のが効きます。

親は完ぺきでなくて大丈夫です。

間違えたときに直せる姿こそ、最高のお手本になります。

社会性の入口の時期(2〜3歳)は2歳半〜3歳の子育て5つの関わり方、小学生の友だち関係は小学生の友人関係を見守る親の心得と合わせて、子どもの社会性を少しずつ育てていってくださいね。

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